サイト売買で発生するトラブルの原因とトラブル回避のコツ

サイト売買におけるトラブルについて、話を聞いたことがあるでしょうか?当サイトの記事でもサイト売買のリスクやトラブルについて触れている記事もあるので、その存在については認識しているかもしれません。

トラブルはいろんな事例がありますが、「まさか自分の売買では発生しないだろう」と思っていませんか?

実は「自分には関係ない」というように当事者意識が低い人ほど慎重さに欠けてしまうので、トラブルに巻き込まれてしまうことが多いようです。

ここではサイト売買で発生するトラブルの原因と回避方法を解説していきます。もしかしたら自分が売買をするときにも発生するかもしれない、と思いながら、トラブルのパターンを確認しておきましょう。

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1.サイト売買で発生するトラブルの原因

サイト売買でトラブルが発生するケースとしては仲介業者を介さないで直接取引をする際に発生しやすくなります。

共通するパターンとしては、サイト売買のやり方がわからずに流れのままに進めて行ったら不利な条件で契約してしまうというパターンが多いです。

1-1.トラブルの事例

  • 質問されたことに対して全て回答していたら、運営ノウハウだけ盗まれてしまった。
  • 商談は順調に進んでいたが、金額面の交渉でお互いに感情的になってしまった。
  • 譲渡後にアクセスを維持できずに、サイトの売上も大幅に下がってしまった。
  • サイトの売却価格の相場が分からず、定時された金額で売却したが、後に調べてみるとかなり安く売ってしまっていた。
  • 表面の情報だけでサイトを買ってしまい、いざ譲渡されて運用を開始しようと思ったら、自分では到底運用できないサイトだった。

◎トラブル回避のコツ

まず、サイト売買についてわからないまま取引を進めるのはやめておきましょう。良い条件を提示されたと思って契約をしてみたら、圧倒的に条件が悪かったなど、相手のうまい話に乗せられて契約をしてしまうこともあります。

特に、ITリテラシーがないのであれば、サイトのどこに価値があってどこにリスクがあるのかがわからないと思います。その状態でサイト売買を行うこと自体がリスクになってしまうので、専門家に依頼することをおすすめします。

サイトの金額についてですが、仲介業者を介さなくても査定だけ行ってくれる業者もありますので、客観的な査定をしてもらうようにしましょう。

2.サイト売買の仲介業者を通してもトラブルは発生する

無論、サイト売買は仲介業者を挟まなかったことで発生してしまうことが多いですが、実は仲介業者を通してもトラブルが発生することもあります。

2-1.トラブルの事例

  • 仲介業者が売買を成立させたくて、良いところだけを見せて、情報公開が不十分なまま契約締結をしてしまう
  • 仲介業者が働いているのかがわからず、進捗情報の報告もなかったため、時間だけが無駄に過ぎてしまった
  • 仲介業者の担当者に知識と経験が少なく、必要以上に売買に時間がかかってしまった

◎トラブル回避のコツ

まず、サイト売買の仲介業者と担当者がどのくらいの実績があるのかを確認します。費用を抑えたいからといって仲介手数料が安い業者ばかりを探すのではなくて、良い取引をするためには仲介手数料がかかってしまう、という前提で売買を行うようにしましょう。

また、実績がある仲介業者の中でも担当者によっては実績が少なく、良いアドバイスをしてもらえないこともあります。業者の動きが全くなかったり進んでいる感じがしないと思ったら、担当者を替えてもらうように自ら働きかけることも必要かもしれません。

3.トラブルの原因になりうる注意すべきこと

サイト売買におけるトラブル原因は、金額の交渉やサイトの情報の虚偽報告などの他に、「権利」や「法律」関係が原因でトラブルが発生してしまうことも多くあります。

【参考記事】サイト売買に関する法律まとめ

訴訟沙汰にもなりかねないトラブルもありますので、十分に注意をするようにしましょう。こちらも、不安であれば初めから仲介業者を介しての売買を行うようにしましょう。

3-1.著作権

2016年の冬ごろにキュレーションサイトの著作権の問題で、ウェブ業界は著作権に対してより慎重になっていきましたが、自分では気がつかないうちに著作権を侵害してしまっていることもあります。

悪気がなくても、著作権を侵害したサイトを売却してしまった際に、サイト譲渡後でも売却主が責任を負わなければならないこともあります。

普段から著作権侵害には気をつけながらサイト運営を心がけることがトラブル回避のポイントになりそうです。

3-2.個人情報

サイト売買で譲渡物の中には「会員情報」「メールアドレス」などの個人情報が売買の対象になることもありますが、デリケートに扱わなければ余計なトラブルに巻き込まれてしまうこともあります。

結論から言えば、個人情報も買い取ることは可能ですが、原則として本人の許可が必要になります。ただし、

営業譲渡に伴い、個人データが提供される場合は会員本人の承諾なくして会員データを受け取ることができる

という例外もあります。

簡単に説明すると、サイトを含めた事業そのものを買い取るのであれば、会員情報などの個人情報を受け取ることが可能になります。

ただし、どこまでが営業譲渡になり、事業そのものになるのかは明確な線引きがありませんので、不安であれば弁護士に相談するようにしましょう。

3-3.競業禁止義務

競業禁止義務とは、簡単に解説すると売り手側はサイト譲渡後に同業の事業をやってはいけないということですが、この取り決めを契約書内で行わないまま契約を締結してしまうことによるトラブルが発生しています。

サイトの売り手は、サイト周辺の事業を譲渡したとはいえ、その事業のノウハウ自体は持っているので、やろうと思えばいつでも同じ事業を行うことができてしまいます。しかしそれは買い手にとっては、常に競合が出現する可能性があることを意味するので、事業を行う上では脅威になります。

そこで、最終契約の際に、一定期間、あるいは今後同様の事業を行わないことを契約書内で取り決めることでリスクを避けることができます。

しかし、売り手にとってはどこまでを競業と見なすのかによっては、ビジネスが大幅に制限されてしまうので、競業禁止義務を嫌がるケースが多いのも事実です。

当事者同士では決着がつかないということもあるので、契約締結時のみ弁護士に依頼することも検討してみてください。

4.双方が認識していないリスクがある

サイト売買では、サイト売却主も把握していないリスクがあり、買い手側もそれに気がついていないまま契約締結をしてしまうことがあります。

瑕疵担保責任を契約書に明記して、瑕疵があった場合に契約解除や損害賠償請求ができる場合もあります。しかし、モノとして形のないウェブサイトに関しては、どのような状態を瑕疵と認めるのか難しい問題であります。

契約締結の前に、できるだけリスクを少なくしてトラブルを回避できるようにしたいところですが、そのためには、

  • 買い手側もITの知識をつける
  • デューデリジェンスが行われているサイトを買う

この2点に気をつけてください。

4-1.買い手側もITの知識をつける

サイトにリスクが潜んでいるかどうかを見極めるのは、ITの知識がどのくらいあるかで決まってきます。

仲介業者に依頼しているからといって、全くリスクなく取引できるわけではありません。自分がITの知識を持っていれば、商談の際に売り手側にいろんな角度から質問ができるので、潜んでいたリスクも見えるようになってきます。

また、サイトを運営する以上ノーリスクで運営することは不可能で、どんなに優秀な運営者でもリスクを抱えてサイトを運用しています。しかし、知識があれば同時にあらゆる手段でリスクヘッジもできます。

自社のリソースではどこまでリスクを抱えてサイトを運用できるのか把握してトラブルを回避するためにも、一通りの知識をつけておくことをお勧めします。

4-2.デューデリジェンスが行われているサイトを買う

デューデリジェンスとは、サイトとその周辺の事業の資産価値を適正に評価することです。サイトの価値や収益性、リスクなどを多角的に査定していきますが、サイト売買においては「ビジネス」「財務」「システム」「法務」の4つの観点から評価するのが一般的です。

適正なデューデリジェンスが行なわれているサイトは、そのデータには信憑性が生まれるので、サイトを購入する際の決定的な判断材料にすることができます。つまり、デューデリジェンスが行なわれていることがトラブル回避に繋がります。

また、サイト売り手側も、サイトデューデリジェンスを行っていれば、買い手側に安心してもらうことができるので、取引がスムーズに進んでいきます。

[aside type=”normal”]日本のサイト売買市場ではデューデリジェンスの重要性が浸透していませんが、 企業M&Aや不動産売買ではデューデリジェンスは常識的に行われています。

当サイトをお読みいただいている方に、サイト売買でもデューデリジェンスが重要だと知っていただくための記事をまとめました。

サイト売買でデューデリジェンスを行うべき6つの理由
サイト購入に伴う責任とデューデリジェンスを行う重要性とは

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まとめ

サイト売買を行う当人たちが、良心を持って公正な取引を行うことができればトラブルは極限まで減らすことができますが、残念ながら悪徳業者が存在するのも事実です。だまされることや、トラブルを未然に見抜いて防ぐことができれば良いですが、売買の話が流れてしまうとそれまでの時間が全くの無駄になってしまいます。

それは両者にとって何の得にもならないので、お互いに気持ち良く取引を行うためにも仲介業者を介して取引を行うなど、第三者の目が重要になります。