サイト売買を個人でやる方法と注意点

サイト売買と聞くと、法人同士が大きなサイトを取引するイメージがあるかもしれませんが、結論から言うと、サイト売買は個人でもやることができます。

実際に個人が運営するサイトも売買されており、個人がサイトを購入するケースも増えてきていますが、その背景には、サイト自体に価値があると認識されてきたという点や、企業には真似できない個人サイトならではの価値があるようです。

今後もサイト売買を個人でやる人が増えてくることが予想されますが、リスク回避やトラブル防止など、注意点もあります。

今回は個人でサイト売買を行う方法について具体的に解説していきます。

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1.サイト売買は個人でもできるのか?

サイト売買仲介業者の一つであるサイトキャッチャーさんで取引された案件のうち、約45%が個人の売却主だったようです。

さらに、個人が売却したサイトのうち、約60%が法人へ譲渡されているようで、中には1000万円を超える値段がついたサイトもあったようです。

個人だから立場が弱いとか、法人だから立場が強いとか、そのような判断をされるのではなくて、サイトそのものに価値があれば高い値段で取引されています。

2.個人が運営するサイトに値段が付く条件

個人であっても、価値のあるサイトは高い価値が付くとしたら、どのようなサイトに価値がつくのでしょうか?まずはサイトの査定基準を確認していきます。

2-1.サイトの査定基準

サイトの査定基準は、一般的に共通している査定項目はありますが、サイトの規模感やサイトの需要の有無によってケースバイケースで査定される項目もあります。今回は代表的な査定基準を紹介しますが、実際に自分のサイトはどのくらい価値があるのかを確認したいのであれば、一度サイトを査定に出すことをおすすめします。

・収益性:

収益性は買い手が一番気になる点でもあります。収益性をみるときに気をつけたいのは「売上」と「経費」の両方をみることです。ECサイトなどの場合、商品管理の関係などで経費が多くかかっていることもあります。

実際に購入を検討する際は、譲渡後にはどのくらいの経費がかかるのか、先を見越して検討しなければいけない項目です。

・システム:

サイトにEC機能がついていたり、特別なシステムが組み込まれている場合は、そのシステムそのものが価値になることがあります。仮に、サイトが収益を上げているとしたら、収益性に加えてシステム分の価値も上乗せされます。

・ユーザー資産:

ユーザー資産とは、サイトのアクセスや会員情報などのことを指しており、収益性とは別に価値として考えられます。一般的にはアクセスであればPV数やUU数、会員情報であれば、その内容がメールアドレスのみなのか、住所や性別の情報も持っているのかなどで、ユーザー資産の価格が変動します。

・SEO:

検索上位表示されるサイトほど集客効果が期待できるので、高レベルでSEO対策が行われているサイトはその分価値も高くなっていきます。また、どのようなSEO対策が行われているかも査定の対象になり、Googleの規約に反している手法の場合、たとえ現状で検索上位表示されていても、価値が付かないこともあります。

・付加価値:

「将来性」「独自性」など、サイトには数字では測れないけれど価値になる要素もあります。これは主観的に判断することは難しいので、専門業者に査定してもらうことをお勧めします。自分では気がつかなかったけど、意外な点が価値になることもあります。

2-2.個人が運営するサイトの価値とは?

上にあげたサイトの査定基準がベースになっていることには変わりませんが、個人のサイトは高い評価をされる付加価値を持ち合わせていることがあります。

個人が運営するサイトは、アフィリエイトサイトや小さなECサイトだけでなく、マネタイズを目的としていない趣味のサイトをコツコツと運営していますが、趣味のサイトは、個人が好きで運営しているため手間暇を惜しまず充実した内容のコンテンツが揃っており、そのコンテンツもユーザー視点で作られているものも多いです。

企業の場合だと、社内の方針に左右されてしまい、当たり障りのないコンテンツしか作れなかったり、社員がやらされてコンテンツを更新していることがあったりと、細部までやりきれない実情があります。

そのように、企業ではカバーしきれないロングテールの部分を高いレベルで運営しているサイトは、個人のサイトであっても非常に価値のあるものになり得ます。

ニッチなジャンルや質の高いコンテンツで構成されているサイトを企業が購入すれば、それが独自性や競合との差別化になるので、単なるサイトの売上以上の価値があるのです。

2-3.価値が付きにくい個人のサイトとは?

個人のサイトに付加価値が付きやすい一方で、個人サイトが故に価値が付かない場合もあり、特定の個人に依存しているサイト、いわゆるブログなどは価値が付きにくいです。

個人のキャラクターで成り立っているブログは、売買後に運営者が変わってしまうと、発信の内容も変わってきます。キャラクターによって人気になっているブログだとしたら、発信の内容が変わった途端に人気が落ちてしまうこともあり、それは買収側にとっては高いリスクになってしまいます。

しかし、個人のブログであっても第三者的な立ち位置から発信しているものであれば、価値が付くこともあります。

3.サイト売買を個人でやるときの流れ

3-1.サイトを売りたい場合

サイトを売りたいと思ったら、まずはサイト購入希望者を探さなければいけません。

  1. 買ってくれそうな人を人脈や自力で探す
  2. サイト売買サイト、専門の掲示板に掲載する
  3. オークションに出す

この3つの方法で買い手を探します。

サイトの購入希望者が見つかったら、実際に交渉を進めていきますが、全体の流れはこのようになっています。

  1. サイトの情報をまとめた資料を作る
  2. サイトの希望売買価格を設定する
  3. サイトの買い手候補を見つけてアプローチする
  4. サイト売買の交渉を進める
  5. サイト売買の基本合意書の締結
  6. サイト売買の最終契約締結
  7. サイトの引き継ぎ

こちらは一般的な流れですが、案件によってはこの流れに沿わない取引もあります。

サイト売却の流れは「サイト売買の方法と契約締結までの流れ」こちらの記事で詳細を解説しているので、合わせてご覧いただくと理解が深まります。

3-2.サイトを買いたい場合

サイトを購入したいと思ったら、まずはサイトを売ってくれる人を探しましょう。

  1. 狙っているサイトの運営者に直接アプローチして交渉する
  2. ポータルサイトで販売サイトを探す
  3. 取引先や広告代理店などに物件を探してもらい仲介してもらう

これらの方法が考えられるでしょう。

4.サイト売買を個人でやるときの注意点

これは個人に限ったことではありませんが、サイト売買を行う際にはトラブルに巻き込まれないようにすることと、サイト売買諸々に潜んでいるリスクを把握しておくことが重要になります。

また、公平な立場で取引を進めることができるかということもポイントになりますが、個人でサイト売買をする際に、特に慣れないうちは、気をつけていてもカバーしきれないことも出てくるでしょう。

注意点を挙げればキリがなくなってしまうので、ここだけは気をつけたほうが良いという点を2つまとめました。

4-1.必ず第三者を立てる

サイト売買をするときには、必ず第三者を立てて取引をするようにしましょう。仲介業者を挟まずに当事者だけで取引をすると、契約書の内容が不十分のまま契約が締結して、のちにトラブルになってしまったり、お金を振り込んだのにサイトを譲渡されないなどのトラブルに巻き込まれてしまいます。

相手に逃げられてしまえば、泣き寝入りするしかないことも十分あり得るので、リスクを最小限に抑えるためにも、必ず仲介業者を挟むようにしましょう。

4-2.適正にデューデリジェンス(査定)されているサイトか

個人に限らずサイト売買するとき、例えば、サイトを買収する側はサイトのデータは正しいかどうか判断しなければいけませんが、中には本当に信じても良いのかと疑うほど、提示されたサイトのデータが薄いこともあります。

良さそうに見えて購入したサイトでも、実際に譲渡後に運用を始めるとアクセス数が全く違ったり、内容が全くなかったり、いざ蓋を開けてみると騙されていた。ということも稀ではありません。

逆に、サイトを売却する側は適正な価格で売却できるように査定をすることはもちろん、売却後にトラブルにならないように、目に見えないリスクなども含めて適正なデューデリジェンスをやってもらうことが重要になります。

双方がトラブルなくスムーズに契約を締結するためにも、デューデリジェンスはとても大切なのです。

まとめ

サイト売買の一連の流れは、個人だろうが法人だろうが基本的にはかわりませんが、価値がつきにくいサイトではないか?対等な立場で交渉が出来るか?など、細かいところで注意する点があります。

いずれにせよ、サイト売買に慣れていない人は仲介業者を介したり、適正なデューデリジェンスを行うなど、リスクやトラブルに巻き込まれないための対策をすると安心して取引が出来るでしょう。