ご存知ない人も多いかと思いますが ネット選挙の動画コンテストが 2013年に開催されていました。インターネット選挙運動啓発用の 動画を制作して応募することが できたのです。
最優秀賞には 賞金まで出たんですよ。俳優やタレントも 審査員に加わり、インターネット選挙運動が 解禁されたことを お役所なりに 宣伝しようとしてたんですね。
これを読めば 当時のネット選挙の 動画コンテストが、どのようなものだったのか 理解できることでしょう。
この記事でわかること
1:どこが主催したのか?
公職選挙法の一部を改正する法律(インターネット選挙運動解禁)(平成25年4月26日法律第10号)の周知啓発の一環として、動画コンテストを開催します。引用元:総務省『ネット選挙運動解禁啓発動画コンテストの開催』
コンテストの主催者は 選挙を取り仕切る 総務省でした。ネット選挙についての コンテストなので、Yahoo!JAPAN PR企画が 協力していました。
Yahoo!ニュースを チェックしている人なら 目にすることも あったかもしれませんが、ネットから情報を得てない人は 知らなかったのではないでしょうか?では、どのような作品を 募集していたのか 見ていくことにしましょう。
2:応募作品の条件は?
応募作品は 60秒以内の動画でした。動画作品を制作する というと 特別な機材が必要だと 思われるかもしれませんが、スマートフォンさえあれば 撮影から編集まで 出来てしまう時代ですよね。
では、どのような動画作品を 制作すればいいのか 動画のテーマを見ていきましょう。
3:応募作品のテーマは?
応募作品のテーマは
二つありました。
• 『ネット選挙運動解禁で、日本の政治はこう変わる!』
• 『ネット選挙運動は、ルールを守って!』
このテーマから 総務省の意向を推測すると、身近で開かれた選挙を アピールしたい、という思惑とネット選挙で 出来ることと、出来ないことを 周知徹底したい、という思惑が あったのだと思われます。
4:募集期限はいつまで?
募集期限は 平成25年6月17日(月)正午でした。
5:コンテストの賞の種類は?
賞の種類は4種類あります。
1. 最優秀賞(総務大臣賞)
2. 総務大臣特別賞
3. 審査員特別賞
4. 審査員特別賞(技術賞)
最優秀賞(総務大臣賞)は1名で 賞金10万円と副賞が もらえたのです。審査員特別賞は若干名で 表彰盾と副賞が もらえました。ちなみに 当時の総務大臣は 新藤総務大臣でした。
6:どこへ応募するの?
応募先は 『ネット選挙運動特集ウェブサイト』 でした。現在はもう、募集はしてませんが URLはまだ存在しています。審査を通過した作品も 視聴することができるので ご覧になってみてください。
7:審査員は誰?
コンテストの審査員は
・中村伊知哉(慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究課教授) 内閣官房知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会会長、文化庁文化審議会著作権分科会国際小委員会委員などを務める。
・弘兼憲史(漫画家) 1947年、山口県生まれ。1974年に漫画家デビュー。代表作である「島耕作」シリーズは、今年連載30周年を迎えた。ほか『黄昏流星群』など。
・別所哲也(俳優) 内閣官房知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会委員、横浜市専門委員、映画倫理委員会委員などを務める。
・中川翔子(歌手・タレント) 1985年、東京都出身。2002年にミス週刊少年マガジンを受賞し芸能界デビュー。趣味はPCでのイラスト描き、読書、ゲーム、映画など。
・原野守弘(クリエイティブディレクター) ドコモ『森の木琴』を企画・制作。TEDやカンヌ国際広告祭をはじめ受賞多数。内外主要広告賞の審査員を歴任。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
以上の5名でした。
別所哲也さんは 「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」代表 という肩書きも持っていました。メディアや映像、創造性などの 専門家が目立ちますね。
専門家ではない タレントの中川翔子さんは 異色ですが、素人の視点も 必要だという考えでしょう。政治家や役人が 審査員に加わってなかったのは 評価できると思います。
8:コンテストの受賞作品紹介
タイトル『ネットから、未来の日本へ。』
『最優秀賞(総務大臣賞)』を受賞した 初鹿久太さんのコメントです。一人一人が日本の未来に向き合える国にしたいと思いました。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
タイトルは『父と僕の距離』
『総務大臣特別賞』を受賞した 菅原達郎さんのコメントです。「親子の選挙に対する意識の距離」そして、何より「親子関係の距離」が縮まっています。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
タイトルは 『甘納豆とネット選挙』
『審査員特別賞』を受賞したのは4名です。yccoさんのコメントです。親しみやすく伝えられる様にキャラクターを用いて表現しました。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
タイトル『ネット選挙CM~動物会議編~』
TDG映像デザイン科「チームnekoさん」さんの コメントです。なるべく平易な言葉を使用した和み易いCM作りを目指しました。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
タイトル 『Let’s go 選挙 Revolution!!』
KTspaceさんのコメントです。イノベーションよりも革命を起こす小さな一歩かもしれませんが…。引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
タイトル 『ねっこせんきょ「ウワサのカレ編」』
HTさんのコメントです。女子猫たちによるネット選挙啓蒙アニメーション!引用元:Yahoo! JAPAN PR企画 – ネット選挙運動特集
9:まとめ
応募作品は 観ていただけたでしょうか?いずれも、完成度の高い 動画だったと思います。「多くの人がネット選挙運動に参加して権利を行使してもらいたい」 と、新藤総務大臣も話されていました。
選挙に興味がない人は あの手この手を尽くしても 興味を持たないと思います。このようなコンテストのために 国税を投入する意味はあるのか という疑問もあることでしょう。
国会中継を観ていても 予算委員会で取り上げる必要もない 学校法人の問題を 延々と続けたり、安全保障上 差し迫る国際情勢には 全く触れられなかったり、重要な法案は 知らぬ間に通っていたり、国民を愚弄するのも いい加減にしろ と、言いたいぐらいですが、だから、政治に興味を持たない のではなく、だからこそ、権利を行使して 政治を国民の手に取り戻す 必要があるのだと思います。
あなたは ネット選挙運動動画コンテストから 何を感じられましたか?