プロダクトローンチの発明者ジェフ・ウォーカーの逆転劇


プロダクトローンチは、いきなり売り込む従来の手法とは異なり、見込み客を教育し、見込み客と信頼関係をつくり、見込み客の期待値を高めてから販売することで、高い成約率を出すことが可能なマーケティング手法です。そのプロダクトローンチを作り出したのが、ジェフ・ウォーカーさんです。

ジェフ・ウォーカーさんが、どういう経緯でプロダクトローンチを生み出したのか?妻に泣かれる専業主夫だった彼が、500億円市場を作りだす億万長者へとどうやって人生を逆転させたのか?興味深いですよね。

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1. 妻に泣かれる専業主夫

ジェフ・ウォーカーは、2人の子供の世話と家事を担当する専業主夫でした。奥さんが代わりに勤めに出ていました。ジェフは、企業社会に馴染めず、奥様がコロラド大学を卒業して、米国内務省水利再生利用局への就職が決まると同時に、主夫になりました。

それは、ある日突然起こりました。平日の勤務時間中のはずの、奥様のメアリーさんが、いきなり泣きながら帰宅したそうです。早朝、幼い子どもたちが起きる前に出勤し、子ども達が寝る時間になって帰宅するという生活に、耐えられないとのことでした。

2. 学費が払えない!

奥さんの代わりに仕事を見つけなければいけなかったジェフは、就職活動をする必要がありました。しかし、6年間も専業主夫をしていたため、就活に自信がありませんでした。そのため、大学でファイナンスの学位を取ろうと決めました。ところが、大学の入学願書に書く実績がないことに気づきました。

そこで、実績を作るために、株についての情報を提供するニュースレター(メルマガ)を発行することにしました。そして、自分の友達や親族合わせて19人に向けて、メルマガを発行しはじめました。

メルマガを発行しはじめて、2-3か月たち、入学願書に、ニュースレターの発行者という実績を書くことができ、大学に合格することができました。

3. 小さな一歩

大学に通えることになったものの、今度は大学の学費が払えないという問題に陥りました。

学費の納期が迫る中、「どうやってお金を工面しようか」、と考え出したものが、その当時発行していたメルマガの有料版を作るというものでした。19人からはじめたメルマガは、当時300人になっていました。

今までのメルマガの有料版は225ドル(約2万5千円、1ドル=111円で計算)という値段をつけて、1月1日の10時に発売を開始しました。発売日翌日の1月2日に1つ売れ、その後パラパラと売れて、全部で6人に販売し、売上は1,350ドル(約15万円)でした。

4. 大学は初日で退学

でも15万円では、学費を賄うことができなかったので、売上金額を上げる策を考えだす必要がありました。

ジェフは、「15万円の売上げに成功したのだから、次はもっと売上げられるはずだ」「売上を増やしていけば、将来青天井なのではないか?」という考えが頭から離れませんでした。

この考えに取りつかれたジェフは、大学の初日の授業中席を立ち、大学を後にしたのです。

5. KAIZEN

改良を重ね、次に行った販売では、6,000ドル(約67万円)を売り上げることができました。さらに改良を重ね、その後すぐに行った販売では、34,000ドル(約380万円)。

この時、ジェフは、まだ専業主夫として、2人の子供の面倒と家事を引き受けていました。つまり、仕事に専念できる状態ではないにも関わらず、380万円も売り上げてしまったのです。これには、ジェフ自身も、妻も、誰もが驚きました。

その後、さらに改良を重ね、1週間で、10万6000ドル(約1,180万円)を売り上げることに成功しました。

6. プロダクトローンチの誕生

3年後、あるマーケティングのセミナーに出席していた時のこと、たまたま自分がやってきた販売手法について、他の参加者達に話す機会がありました。話を聞いた参加者達は、この新しい販売手法に熱狂しました。プロダクトローンチの誕生です。

7. 500億円市場を創る

ジェフから、プロダクトローンチを教わったジョン・リースという人が、自身の「トラフィックシークレッツ」という教材を売る時に、ローンチの手法を試した見たところ、1日で100万ドル(約1億円)を売りあげてしまいました。

ジェフは、教え子にプロダクトローンチを実践してもらい、そのフィードバックによって、改善していくとこで、プロダクトローンチを改良、体系化していき、そして、「プロダクトローンチ・フォーミュラver1.0」を完成させました。

さらに改良を重ね、「プロダクトローンチ・フォーミュラver2.0」では、34時間で、3億7300万円を売り上げることに成功したのです。

今では、「プロダクトローンチ・フォーミュラ」を使ったジェフの生徒達のマーケティングの売上金額の総計は5億ドル以上(約555億円)とのことです。

8. なぜジェフが成功できたのか?

7年間もの間、奥さんの稼ぎだけで生活を営んできた専業主夫のジェフが成功できた理由は何だったのでしょうか??

8-1. 時代に乗る

ちょうどジェフがニュースレターをはじめたのは、1996年。その後1998年、1999年はアメリカではオンライン販売が普及しはじめ、同時に長文の縦長のセールスレターが急速に広まりはじめた。その後、長文の縦長のセールスレターが広まると同時に、人々の売り込みに対する警戒心が強くなり、より信頼性に重きをおくようになりました。

ジェフのプロダクトローンチ・フォーミュラは、縦長のセールスレターのページを重ねる変わりに、横長にする(つまり日数を重ねる)手法であり、このことがより見込み客の信頼性を獲得することに繋がりました。

見込み客に価値のある、優れたコンテンツを、日を重ねて提供することで、ストーリー性が出て、このストーリーこそが、見込み客を引きつける原動力となっています。

8-2. 小さな一歩

ジェフが最初に行ったのは、発行しているメルマガの読者300人に向けて、有料コンテンツを販売したことでした。このことで、ジェフは、自分が行ったビジネスに大きな可能性を感じました。なぜなら、資金は必要なし。従業員も必要なし。ジェフ自身も子育てと家事の傍らで行った仕事だったからです。つまり、最初の一歩を踏み出しやすいビジネスモデルだったということです。

8-3. 当たり前をやってみる

ジェフが起業したての頃は、マーケティングはおろか、商品の売り方も一切分りませんでした。とにかく無知だったとのことです。そこで、ジェフは当たり前だと思えることだけを実行に移しました。販売に関する理論や方法論が存在することも知らなかったので、自分なりの販売手法を作り出さざる、負えなかったのです。

ジェフは、見込み客がたまたまセールスページを訪れた、1回だけの接触に全ての運命をかけるのが嫌でした。どうしたら、見込み客をつなぎとめておくことができるか、考えました。そして、複数回接触し、販売を一つのイベントへと変えてしまうことで、見込み客の関心をつなぎとめ、信頼と期待値を高めることができるのではないか?と思いついたのです。

複数回接触を重ねることで、見込客に販売したい商品の「本当の価値」を伝えることができるようになったのです。

まとめ

妻に泣かれる子ども2人の世話をする専業主夫だったジェフ・ウォーカーが、苦肉の策に編み出した販売手法、プロダクトローンチ・フォーミュラで555億円を超える市場を作り出した経緯を記載しました。ジェフが成功した要因として、時代の波に乗る、小さな一歩を踏み出す、当たり前を考えて実行する、ということも挙げられます。