次はアプリなのか!?諸外国のインターネット選挙に学ぶ3つの理由

インターネット選挙が始まったのは、日本ではつい最近のことと思われていますが、諸外国を見るとだいたい2000年あたり、早い国で 1998年頃から始まりました。

最初は、簡単なプロフィールを載せたサイトから始まり、次第にその内容も充実したものになり、ブログやSNSの出現により、その選挙戦略もより高度なものになってきました。

日本では、そのスタートラインにすら立っていない状況ですが、諸外国で起こっていることから、今後の選挙がどのように展開されるのかを見ていきたいと思います。

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1:ウェブチームという傭兵集団

アメリカでのインターネット選挙は、
2004年のハワード・ディーン候補から
始まりました。

彼は少ない選挙資金と知名度を
何とか補填することはできないかと、
インターネットを選挙に使うという、
その時では新しい試みをしました。

ディーン候補は当選できなかったのですが、
その手法は注目されるものとなり、2008年でのオバマ陣営は100人以上の
ウェブチームを雇い入れ、選挙戦を戦いました。

彼らは単にブログやサイトの更新を
していたわけではなく、SNSや
電子メールを駆使し献金を呼びかける
などして、戦局を有利に運びました。

1-1:アメリカではツイッターが主流なのか

アメリカでは、有権者はフェイスブックよりも
ツイッターを見ているようです。

pastedGraphic.png画像引用:https://www.launchmetrics.com/resources/blog/senate-elections-influencers

僅差でフェイスブックが2位につけているようですが、3位のyoutubeのほうが今は注目されているようです。メディアへの滞在時間ということになりますと、今後youtubeはさらに注目されることになります。

テレビにしてもそうですが、映像というものは一度再生してしまうと、そこから離れられなくなる傾向があります。「チャンネルはそのまま」という言葉だけで、大衆はアンカリングされてしまうのです。

1-2:韓国のカカオトーク

以前、筆者は韓国に数ヶ月滞在していたことがあるのですが、スマートフォンの普及率には驚きました。

特に、アジュマ(オバハン)という中高年層が、暇さえあればスマートフォンで、カカオトークというモバイルメッセンジャーにアクセスしているようでした。これが選挙期間になりますと、アジュマ達は午前中の早い時間に投票に行きます。

そこで、投票の経過を見た若い人達が負けじと遅い時間に投票に行ってしまい逆転ということもあり、そのアジュマ(オバハン)たちにカカオトークで、「午前中ではなく遅い時間に投票に行ってください」というメッセージを送るという戦略的な試みも行なわれました。

結果候補者は120万票の差で当選したそうです。

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画像引用元:http://www.47news.jp/news/politics/201305/241768.html

韓国の大統領選では、経費320億ウォンのうちの5億ウォンをインターネット関連に使うくらいですので、そのインターネット選挙の重要性を理解しているということが言えます。

2:メールですら使えない日本

日本では選挙運動用のメールの送信ですら出来ないことになっています。

18歳から投票が出来ることにはなりましたが、同学年の17歳であっても、選挙運動そのものをしてはならない、ツイッターでのリツイートをするだけで、公職選挙法違反になるほどです。

「べからず」と「公平性」がそのまま法律になっているようなもので、いつまでたっても解禁という話しにはならないとのことです。

メールを送信することであっても、ハガキを送ったことと同じことになります。メールそのものにコストがかからないのであれば、解釈上も問題がない筈ですが、それも認められていません。

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画像引用元:http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2978?page=2

2-1:警察や官僚すら知らない謎のルール

選挙における、公平性を守るとのことですが、特定の◯◯をしてはならないということばかりが法律になっており、これが、複雑で奇妙な事態を招いているようです。

「特定の候補者を当選させるための訪問はしてはならない」というのもその一例です。子供の頃よく、同級生の母親(創価学会員)が自宅を訪ねてきて、「公明党をよろしく」などということがよくありました。

明らかに一票を入れてくれと促していましたので、本当はアウトかもしれませんが、このようなことも、訪問することを問題にするのではなく、買収行為を取り締まればいいわけです。

ただ、買収になるならないとの考えというのも問題で、湯呑みに入っているお茶の提供はOK。缶のお茶を出したら違反。ということがあります。

公選法では違反するしないの判断すらつかないものが多数あります。驚くことに、戦前の大審院の判例を出されることもありますが、結局は一般論での回答になり、警察の判断にまかせるということになります。

休憩所を設置してはならない、選挙後に有権者にお礼を言ってはならない、など、常識的に考えてもおかしい規則があります。

2-2:戦前からの負の遺産

1925年、男子普通選挙法に始まった公選法ですが、それまでは、比較的に自由な選挙運動が行なわれていました。ただ、選挙権は国民全員にあったわけではなく、地元も名士などが代表で投票しました。

後にこの制度が廃止になったのですが、有権者が4倍に増加したこともあり、選挙運動に対する徹底的な規制が始まりました。戦前ですので全体主義による統制です。

どういうわけか、その規制が戦後になっても全く改正されず、結果、国民を政治活動から遠ざけているようです。

3:アプリが主流になる

ここまで、過剰な規制があると、日本では何も出来ないのではないかと思われるかもしれませんが、インターネット選挙では、解禁されたものもあります。

SNSがそうですが、これはウェブサイトという扱いになり、SNS内で行なわれるメッセージや書き込みなどは、Eメールに該当しないことになっています。

つまり、ハガキには該当しないということです。では、アプリはどうなるのか。

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画像引用元:自民党の公式アプリ「あべぴょん」

どうやら、サイトとしての解釈になったようです。共産党も公式アプリのなかでは、「カクサン部」というアニメキャラクターの動画により情報発信をしています。

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画像引用元:カクサン部

サイトのほうもよく出来ています。

4:まとめ

諸外国の状況を見ますと、パソコン→スマートフォンの普及ということになったわけですが、今後の日本もそのような流れになることが予想されます。

電子メールが解禁されれば、少しはマシになるかもしれませんが、公選法そのものが、結果的に現職議員にとって有利にはたらいているため、諸外国に遅れをとっているのが現状です。

今後インターネット選挙を解禁するには、アプリでの支持層の獲得を目指していくほうがいいと考えられます。国民はどうするのか、政治について知る必要があります。

出典先一覧
Social Media Lab
日本経済新聞
WEDGE INFINITY
THE HUFFINGTON POST
日経ビジネスONLINE