刑事事件と民事事件-こんなに違う弁護士選び

小さな事件だからと簡単に弁護士を選んでいませんか?民事事件でも刑事事件でも、弁護士の良し悪しがあなたと家族の運命を変えてしまうことがあります。あなたが弁護士を必要としているなら、どんな小さな事件であったとしても良い弁護士を見つけなければなりません。

弁護士には3種類あります。良い弁護士、悪い弁護士、そして悪徳弁護士の3種類です。どんなに事件が小さくても、どんなに急いでいても、良い弁護士を見つけることにしか私たちに選択肢はありません。

では、弁護士の見つけ方を順番に見ていきましょう。離婚等の民事事件と、交通事故等の刑事事件では、弁護士の探しの方法が大きく違います。緊急性が大きく違うからです。

刑事事件の場合は、容疑者として逮捕された時、事件を起こしてしまって、あるいは逮捕される可能性が生じた時に弁護士探しが始まります。

とはいっても、法律の右も左もわからない時、最初から弁護士事務所に連絡とるのがためらわれる時には、まずは地元の弁護士会、あるいは法テラスに連絡をすることをおすすめします。

まずは、緊急性が伴う刑事事件の弁護士探しの方法を考えていきましょう。

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1.刑事事件の弁護士選び

 1-1 自首するかどうかで悩んだら

刑事事件を犯してしまって、自首すべきかどうか悩んだときは、

 弁護士会・法テラス等に相談する

 ネットで探した弁護士に相談する

など、専門家の意見を聞くことが大切です。

弁護士には、自首をすすめなければいけない義務はありませんし、警察に通報する義務もありませんので安心してください。何人かの専門家の意見を総合して、決めればよいと思います。

その際には、弁護士に相談した際の記録をしっかりと取っておくことが大切です。取調べを受けた際に、相談した内容が、証拠になったり、好意的に評価されることがあります。

1-2 刑事事件で逮捕された時の流れ

刑事事件で逮捕されてしまった時の流れと弁護士の役割を簡単に説明して行きます。

①捜査期間 3日間

最初の48時間は警察での捜査、その後の24時間は検察での捜査となります。逮捕後の最長3日間の捜査期間に釈放されることができるかが大きなポイントです。

警察での捜査で、微罪であった場合には、途中で釈放されることもあります。「1日拘束されて釈放された」などの場合がそれにあたります。

微罪釈放されなかった場合は検察へ手続きが引き渡されます。検察捜査の後で釈放されなければ、最長20日間の勾留期間にはいります。

逮捕から警察と検察で捜査が行われる72時間は、家族であっても面会ができません。従って、逮捕後最初にやらなければならないことは、

 当番弁護士を依頼すること

 当番弁護士と話すまでは黙秘権を行使することです。

当番弁護士とは弁護士会が紹介してくれる弁護士で初回の相談は無料。2回目以降は有料となります。

当番弁護士制度の目的は、被疑者(逮捕者)が取調べに対し、間違った応答をして、不必要に不利な判決を得ることを未然に防ぐことです。

従って、当番弁護士は、逮捕者と面談し

 逮捕された人の疑問に答えること

 取調べや供述をする際の法的なアドバイス

 逮捕、勾留、検事裁判など今後の手続きの流れや保障されている権利の説明

などをしてくれます。

通常、逮捕の翌日から取調べ始まるので逮捕当日には当番弁護士と逮捕者の面談を設定し、逮捕者が取調べに対して心の準備ができることが望ましいです。

取調べで事実や意思に反した供述をして間違った供述調書にサインをすることは避けなければなりません。

また、当番弁護士については

警察で本人に打診してくれる場合

家族に当番弁護士紹介の連絡が来る場合

などがありますが、早急に当番弁護士を依頼することは重要であるため、家族や友人が逮捕された場合には、本人に変わって探すことも可能です。

当番弁護士の宛がない場合には、まずは、弁護士会に相談をして見てください。

「日弁連刑事弁護センター 当番弁護士連絡先一覧」

一方、当番弁護士には

 1回目しか無料ではない

 72時間の捜査期間しか相談できない

などの制限があります。

早急に国選弁護士、私選弁護士のいずれかを選任する必要があるわけですが、国選弁護士は勾留期間が終了して起訴となってからしか、依頼することはできませんので当番弁護士に私撰弁護士を依頼することになります。

そして、ここがややこしいのですが、私撰弁護士に受任を拒否された場合には、起訴前であっても、国選弁護士を依頼することができます。覚えて置いてくださいね。

②勾留期間 20日間

3日で釈放されなければ、その後最長20日間の勾留期間の間に不起訴が決定するかどうかが次のポイントになります。

起訴となれば、次は刑事裁判です。刑事事件で起訴となれば、有罪率99.9%ですので、不起訴を勝ち取ることはとても大切になります。

不起訴となれば釈放となります。また、起訴となっても保釈金を払い保釈される可能性があります。

③刑事裁判 約1ヶ月後

起訴されてから約1ヶ月後に裁判が開始されます。

刑事裁判となった場合には、裁判でどれだけ判決を軽くできるか、特に執行猶予が付くかどうかが大きなポイントとなります。

判決後、実刑判決であれば、その場で身柄が拘束され、刑事施設等に収容されますが、執行猶予が付けばその場で釈放されることになります。

1-3 刑事事件の弁護士選びのポイント

弁護士を依頼するのであれば、

起訴前は、当番弁護士か私選弁護士かの選択

起訴後は、国選弁護士か私選弁護士かの選択

を迫られることになります。

当番弁護士は1回の面談のみ無料です。それ以降もその弁護士に相談をしたい場合には、当番弁護士と私撰弁護士契約を結ぶことができます。

次に起訴後の国選弁護士か私選弁護士の違いは、国選弁護士が無料であるのに対し、私選弁護士が有料であることにです。

国選弁護士は無料であるために、どうしても依頼できることに制限がある場合が多いです。特に示談で解決したい。会社や家族との連絡を緊密に行いたい弁護士にきめ細かいサービスを期待する場合には、私選弁護士を選んだ方がよいでしょう。

刑事事件の弁護士費用は、民事より若干高めとなり、

着手金が30万から50万円

報酬が30万から50万円で

合計60万円から100万円
と言われています。

その他に下記の費用が発生する場合があります。

相談料 平均1時間1万円

 接見費用 平均1回 2万~5万円

(接見費用は、逮捕、勾留中に被疑者と面接する場合の費用です。円滑な事件処理のためには、必要な費用となります。)

また、示談をする場合には、弁護士費用ではありませんが、示談費用が約50万円から100万円かかります。

最後に刑事事件の弁護士を選ぶ三つのポイントです。弁護士を選ぶ四つのポイント

①スピード感があること

刑事事件は短期決戦ですのでスピード感が大切

②話しやすいこと

刑事事件で負けないための大切な情報を被疑者から聞き出してくれる力がなければなりません。

③信頼できること

ただでさえ不安が多い刑事事件です。弁護士が信頼できることはとても大切です。

④弁護士事務所の形態をみる

高齢の弁護士が一人でやっている、あるいは若手弁護士だけで独立してやっている事務所はできれば避ける。

刑事事件に対する専門性と担当弁護士に何かあった場合の継続性に問題があるからです。

当番弁護士に私選弁護士を依頼するかどうか、国選弁護士に依頼するかどうかを判断する場合にもこの基準を使ってみてください。

2 民事裁判の弁護士選び

刑事事件と比べて、民事裁判の弁護士選びは比較的時間に余裕があります。探す方法は、刑事事件と同じです。

知人の紹介

地元の弁護士会

法テラス

インターネットで探す

知人に聞く

などの方法があります。

民事事件の場合、訴える場合と訴えられる場合で弁護士選びのタイミングが少し変わってきます。刑事事件の場合と同じく訴えられた場合から見ていきます。

2-1 民事事件で訴えられた場合の弁護士選び

民事事件で訴えられると言われた、あるいは訴えられた場合には、まずは、最初の対応策として

法テラス

地元の弁護士会

その他公的期間の法律相談

を利用して、どのように最初の対応をするかを考えてください。これらの法律相談は有料の場合も少額で有料の場合もあります。

法律相談の後、必要であれば弁護士を専任することになります。その場合、法律相談を担当した弁護士にお願いする場合と別の弁護士をお願いする場合とがあります。

弁護士の先生を選ぶ場合のポイントを上げておきます。

①話しやすいこと

あなたが民事事件でより優位に立つために大切なのは弁護士がどれだけ、あなたにとって有利な情報をあなたから聞き出すことができるかです。

②信頼できること

ただでさえ不安が多い事件です。接点を持つ専門家が安心できることはとても大切です。

当番弁護士に私選弁護士を依頼するかどうか、国選弁護士に依頼するかどうかを判断する場合にもこの基準を使ってください。

③スピード感が一致していること

電話の返事か適時帰ってくるなど、あなたと仕事のスピード感が違っているとイライラの元です。

④弁護士事務所の形態

高齢の弁護士が一人でやっている、あるいは若手弁護士だけが何人かで独立してやっている事務所はできれば避ける。

刑事事件に対する専門性と担当弁護士に何かあった場合の継続性に問題があるからです。刑事事件ではおすすめしませんが、民事事件の場合は、弁護士を使わずに自分で対応するという手段も考えられます。

2-2 民事事件で訴える場合の弁護士選び

民事事件で訴える場合の弁護士選びの基準は訴えられる場合と同じです。

①話しやすいこと

②信頼できること

③スピード感が一致していること

④弁護士事務所の形態をみる

ただし、訴えられる場合と違う点が二つあります。

①弁護士選びにより時間がかけられる場合が多い

損害賠償で時効がある場合等を除いて、訴える立場の場合は、弁護士選びに時間をかけられることも多いです。ミーティングや電話、メールのやり取りを何回か重ねるうちに、初回では見えなかった相性も見えてきます。

訴える場合の弁護士選びは、時間をかけて、できれば2人以上どちらの先生でもいいと思える弁護士が見つかるまで決定を待つのも一つの方法です。

②弁護士に頼らす自分でやるという選択肢がある

損害賠償額の目安が少額であれば、弁護士を使わずに自分でやるという方法もあります。ただし、そういう場合でも重要書類のチェック等はできれば弁護士に依頼したいものです。

3 絶対選んではいけない悪徳弁護士を見分ける方法

さて、最後にお話するのは、あなたにとって明らかに不利益となる悪徳弁護士の見分け方についてです。

①懲戒処分の記録を調べる

弁護士が業務停止等の懲戒処分を受けている場合は、一般公開されるのが原則です。相談を検討している弁護士については、懲戒処分の記録を一応調べておきましょう。

②費用が曖昧でよくわからない

契約書に書かれている費用については、しっかりと確認しましょう。弁護士費用については、後から想定していない費用を請求される可能性があります。

まずは、相談する前にしっかりと費用の説明を聞いてください。その他は、一般的な弁護士の選択方法と同じです。

最後に弁護士トラブルの一般的な例を上げておきます。

①勝手に和解を成立させる

過払いの返還請求で、貸金業者側が提示した和解案を弁護士が依頼人の確認なしに受け入れてしまうケースです。

②返還金のピンハネ

過払い金は貸金業者から、弁護士の口座に振り込まれその後、依頼人の口座に振込まれるため、それを利用して、弁護士が差額を自分のものにするケース。

③広告で見た以上の費用がかかった

相談する前に本当にかかる費用をしっかり確認してください。

過払い金にかかる不正がやはり多いようです。


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