無実なのに!!ネットの誹謗中傷で犯罪者に「仕立て上げられた」人々

ある日、近所で残虐な殺人事件が起こり、未成年者が犯人として逮捕されたとしましょう。

未成年の場合、実名は公表されませんね。この未成年の家族の中に、たまたま自分と同じような年齢、同じような経歴の人物がいました。

このことから知人の一人が誤解し、「コイツが犯人の家族だ!」と、あなたの写真をネットにアップしたことをきっかけに、情報はどんどん拡散していきます。

あなたは完全に無関係にもかかわらず、ネット上にあなた自身の名前や住所、電話番号がアップされ、犯罪者の家族として何万人もの人間からあなたのSNSに直接、誹謗中傷の書き込みが入るようになります。

会社内でも、自分の顔を見ると変な顔をする人が増えていきます。また、あなたの家族も同様に攻撃の対象となります。

あなたを批難するブログが爆発的に増加し、あなたの名前を検索すると「殺人者の家族」という言葉が紐付けられるようになります。

やがてネットの世界ではあなたは「殺人者の家族」として認知されるようになります。完全に事実無根であるにもかかわらず、です。

もしもこのような事態になったら、あなたはどうしますか?デマだからと、無視しますか?いつかおさまるから、と、ウワサが終息するまで耐え忍びますか?

しかし、事はそう簡単にはおさまりません。ネットのこのような書き込みは、いつまでも消えない、という特徴があります。一旦はおさまっても、同じような事件が起きるたびに、あなたの写真付きのブログが検索上位に上がってくるようになります。

また、あなたの名前は「殺人者の家族」という言葉と紐付けられていますので、就職、転職、結婚など、社会生活に圧倒的に不利となります。

これが本当のことであればまだしも、完全なデマであるにも関わらず、人生を狂わせられる可能性があるのです。

こんなめちゃくちゃな事、まかり通るわけがない、と思うかもしれませんが、実際に、完全な濡れ衣にもかかわらず犯人にされるという事例は、ネットの世界では珍しくないのです。

zikeidancta

1.無関係の人が攻撃される!?大津いじめ自殺事件

2012年、滋賀県大津市の中学で中学2年の男子生徒が飛び降り自殺をしましたが、その後の調べで、彼がかなり凄惨ないじめを長期にわたり日常的に受けていたことが発覚しました。

殴る蹴るの暴行や、口にゴミや蛙を入れる、粘着テープで口を塞ぐ、持ち物を壊される、万引きの強要、金品の要求、葬式ごっこなどのいじめ行為に加え、自殺の2週間ほど前からは「自殺の練習」を強要されていたという話も伝わっており、その痛ましさに胸を痛める人は後を絶ちませんでした。

また、加害者側のいじめグループは、彼の死後にさえ反省する気配をみせず、自殺の現場に落書きをするなどの行為をしていたことが分かっています。

加害者の親も「うちの子は冗談のつもりだった、自殺とは関係ない」と、世間の怒りをあおるような態度を崩さなかったようです。

このため、いじめをしたとされる生徒の家族にネットの攻撃が集中することとなったのですが、無関係の人が「関係者」としてネットに上げられ、甚大な被害を受けるというケースも多くあったのです。

たとえば、「加害生徒の祖父」としてあるブログに名前が挙がった病院職員の男性。

彼の勤務する病院には最初の3日間だけでも抗議の電話が200件以上、無言電話も500件以上寄せられ、救急患者の受け入れにさえ支障が出るような事態となりました。

また、「加害生徒の母」と誤解された女性。

有名人がこの事件を自身のブログに取り上げた際に、事件とは無関係の彼女の写真を記事に載せたため、この女性を「加害者の母」と思い込む人が続出し、彼女の元に非難が殺到する事態となりました。

この2人はともに、それぞれブログの発信者を名誉毀損で訴えています。このように、多くの人が憤りを覚える事件では、その憤りの矛先を誰かに向けたいという欲求が発生します。

しかし、メディアにはさまざまな規制があり、詳細な情報は伝えられない場合がほとんどで、視聴者はやり場のない怒りのみを抱えることとなります。

そのため、ネットに上がった誤情報を確認もせず信じ込み、「良い事をしている」つもりで相手を攻撃するという人は後を絶たないのです。

今回のケースでは、祖父と誤解された男性は、たまたま事件のあった中学校の近くで以前働いていた、といった程度、女性は、加害者の親族と共通の友人がいた、といった程度のつながりしかなかったのですが、確認されることなく上げられた「加害者の関係者とみられる」という誤情報を真実と思い込んだ多数の人間の攻撃のマトとなってしまったのです。

ネットは、誰しもが被害者、加害者となりうる危険性をはらんでいます。不幸にして被害者となることは、防ぎようがないかもしれません。

しかし、少なくとも情報を発信する際には「確かな情報であるかどうか」「誰かを傷つける内容ではないか」といったチェックを行い、加害者にはならないように気をつけたいものです。

参考サイト:

http://www.sankei.com/west/news/140224/wst1402240084-n1.html

2.おじゃる丸の声優、小西寛子さんの事例

 

声優で歌手の小西寛子さんは、演技力に定評があり主役級のキャストに抜擢される事も多い実力派として業界では有名です。

しかし一方、ツイッターや2ちゃんねるでは多くの誹謗中傷の書き込みを集めるという側面も持っていました。人気のある有名人は、一方で嫌われる事も多く、ある程度の誹謗中傷は仕方のない事かもしれません。

しかし、小西さんに寄せられる中傷は悪質で、さらには事実無根なものがほとんどでした。

本人だけでなく所属事務所に対する事実無根の中傷、さらにニュースサイトのパブリシティ記事であたかもすでに「引退した」かのような記事を書かれるなど、組織的な関与がある可能性も指摘されています。

誹謗中傷には波があり、たとえば新番組のシーズン前や大型のオーディションの前、新曲の発売時には必ず事実無根の中傷があふれたといいます。

この事件はすでに刑事告訴されており、その後の調べで被疑者は「アニメなどのライター」であることが分かっています。ライターは通常、誰かの依頼を受けて記事を書くのが一般的です。このため、背後には「依頼者」がいるのではないかとして、慎重に捜査が進められているようです。

小西さんは過去に、所属事務所とトラブルとなり事務所を移籍した経緯があり、このことから組織的な関与のウワサが流れているようですが、もしもこれが事実だとすれば、ネットを悪用し一個人の社会的信用を失墜させたという事件となります。

有能なライターの力を利用すれば、ありもしない罪を本物らしくでっちあげ、多くの人に信じさせる事も可能ですので、ネット情報の持つ力と、それが悪用された場合の恐怖を如実に表している事件ともいえるでしょう。

参考サイト:http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0310/ota_160310_5886036783.html

3.ライトノベル作家、橋本紡氏の事例

2013年、2ちゃんねるから個人情報が流出する事件が発生し、大きな問題となりましたが、その際にライトノベル作家、橋本紡氏に対する同業作家からの誹謗中傷が浮き彫りになり、大きな反響を呼びました。

2010年、橋本氏がツイッターに上げた「30〜35代の世代論」という記事を同じライトノベル作家、支倉凍砂氏、杉井光などが問題にしたことが事件の発端だったようです。

その後、橋本氏に対する匿名の中傷は次第にエスカレートしていったようで、2011年には橋本氏が自身のブログで
「2chでプロの作家が自作自演で橋本紡を叩こうというイジメを決めたらしい」と発言しています。

名前を挙げられた杉井氏、志倉氏などは事実無根と完全否定、謝罪を要求する事態となりました。橋本氏が謝罪し、この事件は一旦、終息に向かいます。

しかし2013年、2ちゃんねるの個人情報漏えいに伴い、「杉井氏は本当に橋本氏に対して中傷を行っていた」という事実が発覚し、今度は杉井氏が橋本氏側に謝罪する事となったのです。

杉井氏は、若手ライトノベル作家集団「池袋組」の作家等と共謀し、橋本氏に対する中傷を行っていたとみられますが、関係者全員がプロの作家であり、ネット上では最も強力な武器である「文章力」を持っていたという、何とも恐ろしい事件の一つといえます。

参考サイト:http://laughy.jp/1410153157196175861

4.もしも誹謗中傷の被害者となったら

警察には現在、これらネットによる誹謗中傷事件の相談件数は年間1万件以上寄せられています。しかし、そのうち警察が動き「事件」となるものはごく少数です。これらの事件に関しては、警察は積極的に動けない理由があるのです。

一つには、個人情報保護法の問題、さらには警察の人員不足の問題、それから「民事不介入」という警察組織の原則によるものが大きな理由として挙げられています。

つまりは、個人間の諍いレベルにまで警察は口を出すことは出来ないということで、「殺してやる」など攻撃的な言葉を使われる、本名と住所などの個人情報を書き込まれるなど、「脅迫罪」「名誉毀損」などの疑いがあって始めて捜査が可能となるようです。

また掲示板などで1対1の言い合いをするような「痴話げんか」のレベルであれば、動かせるだけの人員もいないという現状があるようです。

もちろん、一般の方が組織的な中傷に巻き込まれることはまれで、放置すればやがては終息するケースが多いのも事実です。

しかし、当事者にしてみれば毎日が地獄のように感じられ、気の休まる暇もなく、1分1秒でも早く止めさせたいと思うのが当たり前の感情ではないでしょうか。

万が一被害に遭った場合は、早い段階で弁護士や専門の業者に相談する事も検討してみても良いかもしれません。誰かに抱えている不安を相談するだけでも、気分が軽くなる事もあるようです。


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