3分でわかる!日本における情報公開法の歴史と問題点

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
69d1dfcfc83c7486f49b66c8b3f4820c_m

情報公開法は今や世界的に認知されており、
より開かれた行政を目指し、各国が取り組んでいます。

ところが日本の情報公開法は、
時代遅れであり改正が必要だと言われ続けています。

いったいどんな制度で、いつ施行されて、
今はどのような問題点があるのでしょうか。

私たちにも深く関係する事項もありますので、
概要をおさらいしておきましょう。

目次

 1.情報公開法とは
 2.情報公開法の特性
 3.制定までの歴史
 4.情報公開法の問題点
    4-1 開示ルール 
    4-2 手数料
 5.開示請求の仕方
 6.まとめ

1.情報公開法とは

情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)は、
1999年に成立し、2001年に施行されました。
これは行政機関が保有する行政文書の開示ルールを定めたもので、
国の全行政機関が対象となっています。

政府が国民に対して説明責務を全うし、
行政の在り方の最終的決定権は国民であることを
明確にするという目的があります。

国や自治体の行政機関全般と独立行政法人等、
防衛研究所図書館、外務省外交史料館などの保有文書について、
国民の知る権利に基づき開示請求権等を定めた法律です。

2.情報公開法の特性

何人も公開請求ができると定められています。
この文面から、情報公開ができるのは日本人だけではありません。

例えばアメリカ人・韓国人であったとしても関係がなく、
さらに外国に住む外国人、または法人でも問題がありません。
アメリカの情報自由法では、日本人もアメリカ政府に情報請求ができます。

しかし、
個人情報に該当する情報、
外交や防衛など国の安全に関する情報、
国民に誤解と混乱をもたらす恐れのある情報、
国民のプライバシーを侵害するような事項、
捜査に関する情報などは公開できないことになっています。

ですが、外交、防衛、警察、治安などは
例外的に不開示の判断を行政機関の長が下すことができ、
開示した内容に不服がある場合は行政訴訟を起こすことができます。

また、情報公開法が適用されないものも存在します。
例えば登記簿等、特許原簿等、官報、白書、
新聞、雑誌、書籍等、特定歴史公文書等、国立博物館、
国立科学博物館、国立美術館などが適用外となっています。

3.制定までの歴史

政治腐敗や汚職、公害問題などに対する追及が、
情報の非公開という壁に阻まれていた1970年代、
情報公開法制定への機運が盛り上がっていました。

その後、憲法21条で保障されている知る権利に基づいた、
情報公開法の制定を目的とした市民団体が発足します。

自治体における情報公開制度の制定が少しずつ進む中、
ようやく1998年に衆議院での法案修正が実現し、
1999年衆議院で成立したのです。

すでにアメリカやフランス、カナダ、韓国などは
情報公開法が存在しており、
日本はやや遅れての制定となりました。

4.情報公開法の問題点

開示請求に対し、政府が公開を拒める裁量が大きいこと、
請求者にかかる手数料が問題点として指摘されています。

4-1 開示ルール

請求者に対し原則公開されることとなっていますが、
政府側の判断で非開示にできます。

この不開示の場合について、
行政機関の裁量が広く認められている点が、
問題となっています。

例年9割ほどが開示されていますが、
一部開示も多く、全部開示となっていない割合も
場合によっては半数を占めるような状況になっています。

また非開示になった場合、
請求者は情報公開・個人情報保護審査会に
不服申し立てをすることができますが、
この審査会は行政から独立した存在ではありません。

さらに法的拘束力もなく、監視の仕組みが不十分だと言われていて、
裁判となればその費用もかかります。

ましてや裁判官が非公開文書を見ることができず、
インカメラ制度もありません。

改正案が出ても廃案になるなど、
今も不備との指摘がある状態のままです。

4ー2 手数料

開示手続には、請求1件につき300円、
電子データでの申請は200円といった手数料が必要となります。

開示された資料の閲覧には、
100枚ごとに100円、コピーにもお金がかかります。
郵送となると郵送料も必要です。

とある請求では、総額で10万円を超えた場合もあるようです。

5.開示請求の仕方

開示請求をされる場合は、
氏名、住所、連絡先、請求する文書の内容などを記入した書類を、
情報公開窓口に持参するか、情報公開窓口宛に郵送します。

情報公開窓口では開示請求用の書類がありますが、
ホームページからもダウンロードすることができます。

6.まとめ

民主主義国家として、求めに応じ国が公文書を公開するのは、
行政活動の透明化などの観点からも必要なことです。

情報公開するかどうかの判断を明確にし、
審議する場を第三者の手にゆだねる、
公開請求にかかる手数料を見直すといったことが
これから大切になります。

情報公開法が制定された歴史が、
市民から地方自治体、そして国といった流れがありました。

今後もさらに開かれた政府を目指すため、
国民も情報公開請求ができることを自覚し、
行政活動の透明化を求めていく意識も必要です。

また、情報公開制度がこのように不十分のまま、
ネットの劇的な広がりなど、社会も様変わりしています。

2013年には特定秘密保護法が成立し、
情報公開の環境としては逆行してしまったという指摘もあります。

情報公開法は一度制定されたから終わりというわけではありません。

しかし、施行後は一度も本格的な改正がされていないため、
時代遅れだと言われても仕方のない状態です。

世界の状況や今の社会の状況、時代の要望などをふまえ、
さらに開かれた行政を目指す必要があるといえます。

 


あわせて読みたい


日々増加するインターネット上での誹謗中傷への対策3選

メール誤送信の原因と対処法:お詫び文章テンプレ付き

最強権限!弁護士法23条の解説と個人情報保護法との関連性

慰謝料請求についての基礎知識と3つの請求方法

5分で解る!ネット初心者のための悪質サイト被害の注意点と対処法

名誉毀損で訴えられてしまったら読む記事

名誉毀損は高確率で逮捕される!実情と事例に見る現状

誹謗中傷と風評の特徴と対策、時代背景を詳しく

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

CAPTCHA