夫婦だけの問題ではない離婚慰謝料の話

金持ちになるには離婚をしないことという人もいるほど離婚にはお金がかかります。それでも、離婚しなければいけない時には、経済的なダメージをなるべく少なくしたいものです。

平成元年以降、日本の離婚率は約30%で推移しています。従って、離婚率には大きな変化は見られません。

ただし、平成14年までは約90%で推移していた協議離婚率がわずかながら低下しており、そのかわり裁判所による調停、和解などによる離婚が増加しています。

協議離婚率を都道府県別に見ていくと

協議離婚率が高い沖縄では約90%
協議離婚率が低い山形では約80%

と、都道府県によって大きな開きがあります。

そして、裁判離婚が増加している理由のひとつが、年々複雑になっているお金の問題です。お金の問題を当事者同士だけで上手に解決するのはやっぱり難しい。

と言う訳でもしも離婚するなら、その前に知っておきたいお金と法律の知識をまとめてみました。慰謝料請求の基本は周到な準備。時間と手間がかかります。

危ないと思ったら、今日から準備だけはしておきたいところです。

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1.離婚のお金の全体像

離婚にあたって、まず、解決しなければならないお金の問題で主なものとしては

1.離婚慰謝料

2.財産分与

3.養育費

などが挙げられます。これらの費用は、結婚相手に対して請求するものです。

その他にも、当面の生活費とか請求できるものがあります。それでも気持ちがおさまらない場合、また、離婚が家族を超える問題となってしまった場合には、

不倫相手に対しての慰謝料請求

家族の問題をネットなどに投稿した人に対する

名誉毀損慰謝料請求

など、違ったアプローチの救済策も考えられます。ネット時代の離婚とお金の問題はとても複雑です。

さて、家族の外側のお金の問題は最後に簡単にまとめるとして離婚のお金の基本となる離婚協議書のお話から初めていきます。

2.「離婚協議書」は離婚とお金の契約書

離婚の方法には協議離婚と裁判離婚があり、裁判離婚には調停離婚、判決離婚などが含まれます。協議離婚とは当事者同士が自由に離婚の条件を話合で決める離婚。裁判離婚は家庭裁判所が関与する離婚です。

裁判結婚の場合、離婚の条件については、家庭裁判所が調書や判決書などの公文書を作成してくれます。これらの公文書には、先々夫婦間の取り決めが実行されるように拘束する強い力があります。

一方で協議離婚の場合には、夫婦間の離婚にあたっての取り決めを実行するための拘束力がありません。

そこでおすすめするのが離婚協議書の作成です。

離婚協議書には、お金に関係するもの、しないものも含めて離婚の条件を盛り込みます。離婚協議書は、法律的には「契約書」の一種です。従って法律的な拘束力があります。

ただし、離婚協議書は「私文書」です。

また、離婚協議書の拘束力、特にお金についての拘束力を上げたい場合には、離婚協議書を「公正証書」にします。公正証書は「公文書」であり、拘束力についても公的手段の助けを借りることができるからです。

具体的に言うなら、公正証書にすれば裁判を行わなくても強制執行によって相手の財産を指し押されることが可能になります。

3.「離婚協議書」は作成したら「公正証書」にする

離婚協議書には、離婚の際に発生することがら、その後に発生することがらについて、様々なことがらを定めていきます

離婚協議書で定めるには、お金の決め事だけではありません。

離婚時の手続をどうするか
離婚時の現金、住宅、保険、年金等の清算と分割
離婚後の親権、教育費等、子供の問題
離婚後の権利関係

なるべく離婚後に問題が発生しないように離婚協議書では、思いつく限りの問題点を網羅しなければなりません。

離婚協議書の主な記載事項をならべてみます。

離婚協議書の記載事項

・両者が離婚に同意したこと

・離婚届の提出の取決め
・お金の問題として

 財産分与の方法

 慰謝料

 養育費

 支払の方法

 生命保険・学資保険の名義変更

 年金分割

 特別の費用
・子供の問題として

 親権・監護権

 面接交渉権

・法律上の取り決め

 裁判管轄

 清算条項

 公正証書

離婚協議書は協議離婚の際の合意書ですから、私文書であり自分で作成することは可能です。

しかし、あなたとお子さんの将来を左右する大切な取決めですので、作成後に弁護士等の専門家に見直しを相談する。あるいは、弁護士等の専門家に作成を依頼することも考えてみましょう。

最後に最も重要なのは、離婚協議書に執行文言付公正証書の作成承諾を記載し、離婚協議書の取決めが守られない場合に、強制執行ができるようにしておくことです。

4.ずばり離婚慰謝料の相場とは

離婚慰謝料の金額は、慰謝料を請求する原因となった行為の内容と請求相手の条件等によって決まってきます。

慰謝料金額に影響をあたえる要因としては以下のものが考えられます。

 慰謝料請求の原因

 婚姻期間

 相手の年収

 年齢

 職業

 養育が必要な子供の数

また、離婚慰謝料の原因別の慰謝料相場を大まかにまとめました。

原因別の慰謝料相場

①相手の不倫・浮気       100~500万円

②DV(身体的暴力)/

 モラハラ(言葉・精神的暴力)50~300万円

③悪意の遺棄      50~300万円

④セックスレス  100~300万円

原因別の相場に大きな幅があることがわかります。慰謝料金額は、相手の行為の内容だけでなく、その他の様々な要因によって変わってきます。

慰謝料相場に影響を与える様々な要因

①婚姻期間:婚姻期間が長いほど、慰謝料が高額となる

②相手の年収:相手の年収が高いほど、慰謝料が高額となる。

③年齢:請求する側の年齢が高いほど、慰謝料が高額となる

④職業:相手や相手の職業の社会的地位が高いほど、慰謝料が高額となる

⑤養育が必要な子どもの数:養育が必要な子どもの数が多いほど、慰謝料が高額となる

5.相手以外に請求する不倫慰謝料と名誉毀損慰謝料

離婚慰謝料は、結婚相手に請求する慰謝料ですが、それ以外の離婚に関係する慰謝料もあります。ここでは、不倫慰謝料と名誉毀損慰謝料について考えてみます。

不倫慰謝料

不倫慰謝料は配偶者とその不倫相手の両方に請求することができる慰謝料です。不倫慰謝料の相場は、200万円から300万円だと言われています。不倫慰謝料は、デリケートな慰謝料です。

すべての不倫関係に対して慰謝料を請求できるわけではありません。不倫慰謝料の請求の対象とならない場合をもありますので注意してください。不倫慰謝料の請求対象とならない場合をあげてみます。

 肉体関係がない場合

相手が既婚だと知らず、知らなかったことに落ち度がない場合

夫婦関係がすでに破綻していた場合

時効の場合

また、配偶者から不倫に関して慰謝料を受け取っている場合には不倫相手から受取ることができる慰謝料は軽減されます。

名誉毀損

不貞行為の暴露も名誉毀損にあたります。不倫を訴えるつもりが、名誉毀損罪の犯罪者になってしまっては大変です。くれぐれも注意してください。

 不倫の事実を職場や親戚に言う

 不倫相手の実家に押しかける

などの行為も名誉毀損の対象です。

不貞行為を止めてもらう、あるいは、慰謝料を請求するために内容証明等を送付することもあると思いますが、その時には、送付先を間違えて、個人情報の漏洩になったり、文章の内容が脅迫に聞こえたりすることの内容、注意しなければなります。


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