Amazonに誹謗中傷が書かれた際の削除依頼の方法

買い物をする時に商品のレビューを参考にする人は着実に増えています。

2015年7月にマイボイスコムが行ったアンケートによると、商品・サービスの購入・利用時にネット上の口コミ情報を参考にすると答えた人は、「かなり参考にする」と「まあ参考にする」を合わせて55.8%にもなっています。http://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=20411

初めてのものを買う時は、使っている人に聞いてみたい!と考える人が多いことがわかります。ですが、口コミ情報だと思ったものが誤りだったとしたらどうでしょうか?

これまで、口コミ情報の真偽に対しては、あまり対策がとられて来なかったイメージがありますが、最近になって各社に動きが見られるようになっています。

アマゾンについても、2016年3月に今後の削除申請を大きく変えるかもしれない判決が出されました。その判決のどんな点が画期的なのかとレビューとして誹謗中傷が書かれた際の対処方法についてお知らせをいたします。

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1.これまでのAmazonに対しての訴訟手続きの常識

アマゾンを知らない人はいないのでは思えるほど、日本でもメジャーな存在になっています。取り扱い商品の点数がすごく多いので、本屋さんだったイメージはもうないかもしれません。

元々はCadabra.com(カダブラ)として法人登録されたそうですが、ベンチャー計画を弁護士に電話で話した時に『cadaver(死体)』と聞き直されたことから世界最大規模の流域面積を持つアマゾン川のにちなんでAmazon.comという名前に変更されたそうです。

Amazon.com, Inc.(アマゾン・ドット・コム)は、アメリカ合衆国・ワシントン州シアトルに本拠を構えていますが、アマゾンジャパン合同会社という日本法人があります。

日本法人は存在していますが、主体はアメリカにある為、法的な問題に関する事柄については、本国に依頼しなければならないと考えられてきました。国内企業のECサイトとはこの点が大きく違います。

例えば、楽天などの国内の企業であれば、情報開示を求めたり、召喚状を送ったりする場合には日本語で送れば良いのですが、アマゾンなどの海外企業の場合ですと、すべて英文に翻訳して送る必要がありますし、送達にも時間が掛かります。

召喚するともなれば、費用や日程の調整なども大きな障害となります。何かと時間と手間と費用が掛かることになり迅速な解決は難しいと言わざるを得ません。

誹謗中傷などのようにすぐに解決をしなければ、被害が拡大してしまう問題に対して作業に時間が掛かることは致命的な問題となる可能性を孕んでいます。

2.Amazonに出された判決とは

2016年4月8日にこれまでの常識を覆すことになる画期的な判決が確定しました。

2016年3月25日に東京地方裁判所においてアマゾンのレビューの削除を求める訴状に対し、書き込みした人のIPアドレス、氏名、住所、メールアドレスの開示をアマゾンジャパンに命じる判決が出されました。

これに対してアマゾンジャパンから控訴がなかった為4月8日に判決が確定しています。

当時の報道については下記を参照してください。
アマゾン「中傷レビュー」投稿者の発信者情報開示を命じる判決
http://news.livedoor.com/article/detail/11400405/

何がそんなに画期的なことなのかについて簡単に説明をします。ポイントは大きく2つあります。

まず、一つ目のポイントは、「アマゾンジャパン合同会社」という日本法人に対して命令が下されたという点です。これまで、アマゾンに対して法的なやり取りを行う場合には本国とやり取りをしなければならないと考えられてきました。

しかし、今回の訴訟の中で、アマゾンは日本のアマゾンサイトの管理をしているのは、日本法人のアマゾンジャパン合同会社だと認めました。

これにより、アマゾンのレビュー問題に関しての仮処分や本訴提起をする際に、アメリカ本国のアマゾンではなく今後は日本法人であるアマゾンジャパン合同会社に対して提訴手続きができる可能性が高くなりました。

これにより時間と費用が軽減されると期待されます。

二つ目のポイントは、アマゾンに対してIPアドレスだけではなく、氏名、住所、メールアドレスの開示命令が出たことです。

通常はサイトの管理者が持っている情報は、IPアドレスしかない為、氏名や住所、メールアドレスなどは、別途、プロバイダに対して開示請求をしなければなりません。

書き込みをした人を特定するには、2段階の裁判手続きが必要ということです。

今回はアマゾンが書き込みをした人の個人情報を持っていたという特殊事情はありますが、それでもひとつの裁判手続きで氏名、住所、メールアドレスの開示命令が出されたことは画期的と言って差し支えないでしょう。

3.Amazonに削除依頼をするには

Amazonにはレビューに対して違反を報告をすることができます。

この違反報告は、当事者ではなくても誰でも送ることができます。この報告により、アマゾンが不適切なレビューだと考えた場合には、レビューが削除されます。

しかし、この違反報告で書き込める文字数は200文字しかなく、詳細な違反報告をすることはできません。

必要以上に侮蔑的であったり攻撃的であるものやレビュー内容が虚偽のもとわかるものなどの深刻なものでなければ対応してもらうことは難しいようです。

違反報告に自分の連絡先を付けることもできないので、対応されたどうかについては自分でレビューを確認するしか方法がありません。カスタマーサービスの窓口もありますが、レビューの誹謗中傷に対応する情報については、まったく記載がありません。

この為、違反報告で削除してもらえそうな明らかに法的な問題がある事柄以外については、民法上の不法行為やプロバイダ責任制限法を理由にした、アマゾンの記事への削除請求を出すのが良いと思われます。

その方法についてはこちらの記事を参考にして頂けますとわかりやすいと思います。インターネットの仕組みが良くわからないという人でもサブタイトルを確認して関係のあるものを参考にしてください。

・書き込みをした人物を特定する方法1
ネットの仕組みと証拠保存
http://koshikien.co/net-writing1

・書き込みをした人物を特定する方法2
裁判外のIPアドレス開示請求
http://koshikien.co/net-writing2

・書き込みをした人物を特定する方法3
裁判上のIPアドレス開示請求
http://koshikien.co/net-writing3

・書き込みをした人物を特定する方法4
契約者情報の開示請求
http://koshikien.co/net-writing4

こちらを読んだけど、自分一人で裁判手続きをするのは不安という方は、我々にご相談ください。

弊社では相談までは無料でお受けしています。

インターネットの問題に詳しい弁護士でなければ、対応が良くわからないということがたくさんあります。弁護士は専門性の高い仕事ですので、専門外の人に相談してしまうと良いアドバイスをもらうことは難しいです。

しかも、残念なことに専門外の人ほど、大仰に考えてしまうのか費用が高いことがあります。

我々の願いはインターネットの健全化ですので、高くて相談ができないとか、相談だけで高額が掛かってしまって何もできなくなった、ということを無くしたいと考えています。

メールでもお電話でもどちらでも構いませんので、お気軽にご相談頂けましたら嬉しいです。

4.まとめ

以前、〇天のサイトでやらせレビューが問題になったことがありました。業者が記事を請け負って投稿していたのですが、なんと11万件以上のやらせ投稿があったそうです。

これに対し、〇天は、その業者のせいでサイトの信用が落ちたとして、その業者に対して、約2億円の損害賠償を求める訴訟をおこしました。

最終的にやらせ業者が〇天に1000万円の和解金を払うことで和解が成立しています。一般消費者にとって、実際の商品購入者やサービス利用者の声であるレビューはとても役に立つものです。

やらせや誹謗中傷によって良いものが良くないものだと勘違いをさせられたりレビューが信じられなくなるようなことはしないで欲しいですね。

 

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